【支援者ガチャ成功?】余命3ヶ月のたこ焼きパーティーと、ALSの夫が最期に釣った山女魚。~人生の願いを叶える「チーム・まりー」の奮闘記~

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こんにちは、まりーです。 今日は、少しドキッとする言葉から始めたいと思います。

みなさんは「支援者ガチャ」という言葉を聞いたことがありますか? 介護が必要になった時、どんなケアマネジャー、どんなヘルパー、どんな医師に出会えるか。その出会いが運任せになってしまっている現状を皮肉った、ネット上の言葉です。

「親身になってくれない」「事務的すぎる」…そんな悩みを耳にするたび、私は心が痛みます。 前回、「良いケアマネとは?」というテーマで書きましたが、今日はあえて、私が実際に担当させていただいた「忘れられない2つの奇跡」についてお話しします。

これは、私が凄腕だったから起きたのではありません。 私が、利用者さんの人生を「面白がって」聞いたから起きたことなんです。 もし、こんなケアマネやチームに出会えたら、それは「ガチャ成功(SSR確定!)」と言ってもらえるかもしれません(笑)。

ケース1:93歳、独居。「家で死にたい」という覚悟とたこ焼き

まずは、Aさん(93歳女性)のお話です。 ご主人を亡くされ、身寄りは従弟の方だけ。末期ガンで余命3ヶ月と診断されていました。

通常、介護のセオリーで言えば「独居で末期ガンはリスクが高すぎる。入院か施設へ」となるケースです。 でも、Aさんの意思は固かった。 「何があっても後悔しない。ギリギリまで家にいたい」

私はAさんのその熱い思いを、初回面談で3時間かけてじっくりとお聞きしました。 ここで大切なのは、「排泄はどうしますか?」「食事は?」という事務的なアセスメント(調査)だけではないということです。

「93年間、どんな人生を歩んできたんですか?」 「何をしている時が一番幸せだったんですか?」

私は、Aさんという人間に興味津々になり、その人生ドラマを「面白がって」聞き入りました。すると、Aさんの表情が少しずつ柔らかくなり、意外な「最期の夢」が飛び出したのです。

「タラバガニ?最高ですね!」

Aさんが家にいたいのには、どうしても叶えたい2つの野望(!)がありました。

  1. 「最後のお正月は、家で奮発してタラバガニを食べたい」
  2. 「近所の方や友人を呼んで、生前のお別れ会(たこ焼きパーティー)をしたい」

普通のケアマネなら「え、この状態でパーティー?準備が大変…」と顔をしかめるかもしれません。 でも、私の「面白がるスイッチ」が入りました。 「うわ、たこ焼きパーティー!?それ最高じゃないですか!カニも食べましょう、絶対!」

そこからは「最強の専門職チーム作り」です。 私の「面白そう!やりましょう!」という熱量に巻き込まれる形で、訪問看護、訪問介護、がんリハビリ、そして総合病院と在宅医の主治医たちが集結しました。

準備はまるで文化祭前夜。 リハビリスタッフと招待状を手作りし、私と看護師さんでスーパーへ買い出しに行き、当日は友人8名と先生も参加して、みんなでたこ焼きをクルクル。

部屋中に広がるソースの香り。Aさんは「私の人生、楽しかったわ。みんなありがとう」と、涙ではなく満面の笑顔を見せてくれました。 もちろん、お正月のタラバガニもしっかり堪能し、亡くなる2日前まで大好きなご自宅で過ごされました。

Aさんが旅立った後のカンファレンスで、総合病院の先生から頂いた言葉は今でも私の宝物です。 「ケアマネジャーさんで、ずいぶんその人の人生の閉じ方が違うんだなと感じました。Aさんは最高の閉じ方をしましたね」

その日の仕事帰り、私は一人でスタバに寄り、カフェラテを飲みました。 安堵と寂しさと、少しの誇らしさが入り混じったその味は、一生忘れられない味になりました。

ケース2:ALSのBさんが起こした「指先の奇跡」

もう一つは、ALS(筋萎縮性側索硬化症)のBさん(78歳男性)のエピソードです。 釣りが大好きで、特にお孫さんとの釣りが生きがいだったBさん。しかし病気は進行し、動くのは指先だけ。 毎日、ベッドサイドのテレビで流れる釣り番組を、ただじっと見つめる日々でした。

そんなある日、奥様がポツリと言いました。 「最期でいいから、釣りに連れていきたいんです」

その瞬間、Bさんの目がキラリと輝き、動きにくい指先がピクリと反応したのを私は見逃しませんでした。

ここでも、私の「面白がるセンス」が発動します。 「人工呼吸器をつけて釣り?…普通は無理って言われるよね。でも、どうやったらできるだろう?絶対楽しいはず!

チーム全員が「面白がって」動いた

私のワクワクは、周りの専門職にも伝染しました。 一番燃えてくれたのは、訪問リハビリの先生でした。 「平日の業務時間内は難しい。でも、日曜日なら僕がプライベートで付き添いますよ!子供も連れて、遊び感覚で行きましょう!

その言葉に、訪問看護師さんも往診医も「よし、やろう!」と賛同。 こうして、職種の垣根を超えた「チームB・釣り部」が結成されたのです。

命が輝いた瞬間

決行の日曜日。私も娘を連れて、山の中の山女魚(ヤマメ)が釣れる釣り堀へ行きました。 リクライニング車椅子のまま、Bさんは川辺で釣りを楽しみました。

奥様が隣に寄り添い、二人羽織のように一緒に釣り竿を握ります。 そして、魚がかかったその瞬間。

ググッ!

Bさんの指先が、信じられないほど力強く跳ね上がったのです。 「釣れたー!」 みんなで歓声を上げました。Bさんの顔は、病気になってから見たことのないような、少年のような笑顔に感じました。

そして帰り際。 普段は嚥下機能(飲み込む力)が低下し、プリンなどのお楽しみ程度しか食べられないBさんが、なんと焼いた山女魚を二口、むせずに食べたのです。

「楽しかった!美味しかった!」 人間の根源的な喜びが、医学的な限界を超えた瞬間でした。 それが、Bさんの本当の最期の釣りになりました。

まとめ:「面白がって聞く」のがセンスの良いケアマネ

Aさんのたこ焼きも、Bさんの釣りも、私一人では絶対に実現できませんでした。 でも、そのきっかけを作ったのは、私が利用者さんの突拍子もない夢や希望を「面白がった」(興味を持った)からだと自負しています。

ケアマネジャーの仕事には、知識や経験以上に大切な「センス(筋の良さ)」があると思います。

それは、利用者さんという一人の人間に、どれだけ「興味」を持てるか。 「お風呂や食事」といった生活のニーズの奥にある、「その人がワクワクすること」を、どれだけ前のめりに聞き出せるか。

もし、あなたの担当ケアマネが、あなたの夢を語った時に「それは制度上難しいですね」と顔をしかめるのではなく、 「えっ、いいですね!どうやったらできるか一緒に考えましょう!」 と、目を輝かせて(面白がって)聞いてくれたら。

そのケアマネはきっと「センスが良い」です。 そして、それは「支援者ガチャ、大当たり!」のサインかもしれません。

介護は大変なことも多いですが、こうやって誰かの人生のクライマックスをプロデュースできる、最高にクリエイティブで面白い仕事でもあります。 私もこれからも、利用者さんの人生を最前列で面白がる、そんなお節介なケアマネでありたいと思います。

やきゅうも かいごも「せんす」と「あい」が だいじ。

あいての「やりたい!」を「おもしろがる」のがまりーかんとく の 「いいせんす」!

つばくろうも、おもしろがってる~び~ のむよ。だれか おごって~。

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