介護でイライラ爆発!5つのリセット術と「魔法の言葉」

オハナさんとの日常

昨日の朝のことです。

起きてすぐ、認知症の母・オハナさんのポータブルトイレを片付ける。
次に、夜の間に部屋中にポイポイ捨てられたゴミを拾い集める。
なぜか毎日、爪楊枝と綿棒が大量に落ちているというミステリー付き。

すでにストレスゲージが振り切りかけていた私の横で、オハナさんがタンスの奥から真冬に夏物の服を引っ張り出している。

思わず言ってしまった。
「それ夏物でしょ!!」

特大のため息。

隣の部屋にいた娘が「どうしたの?大丈夫?」と声をかけてくれた。
娘は看護師として働きながら、いつも私とオハナさん両方の味方でいてくれる心強い存在です。

第三者から見たら、「夏物を着ようとしただけで、そんなに怒らなくても」と思うかもしれません。

でも違うんです。
その前に「ポータブルトイレの処理」と「散らかった部屋の片付け」があって、すでに心の余裕がゼロだった。
介護って、こういう「名もなきストレス」の積み重ねで、ある日突然キャパオーバーになるんですよね。

認知症の親を介護していると、「こんなことでイライラする自分は冷たい人間なんじゃないか」と悩むこと、ありませんか?
ケアマネとして20年、何百人もの介護家族を見てきた私でも、自分の親には優しくできない日がある。
それが介護のリアルです。

認知症の親に優しくできない自分を責めてしまう人は、少なくありません。
私もその一人です。

介護でイライラする人ほど、真面目で頑張り屋

私は長い間、「イライラする自分は冷たい娘なんじゃないか」と思っていました。

でも今は違います。

イライラするのは、どうでもいいと思っているからじゃない。
一生懸命やっているからです。

本気で向き合っているから、疲れる。
疲れるから、余裕がなくなる。
余裕がなくなるから、イライラする。

この順番、覚えておいてほしいんです。
イライラの原因は「冷たさ」じゃなくて、「頑張りすぎ」のほうなんです。

実際、私がケアマネとして関わってきた介護家族も、真面目で責任感の強い人ほど「もっと頑張らなきゃ」と自分を追い込んでいました。

介護でイライラした時の対処法【私が実践している3つの方法】

完璧な対処法なんてありません。
でも「またキツく当たっちゃった…」と自己嫌悪になる回数を、少しだけ減らすことはできると思っています。

私がふだん実践している方法を3つ、ご紹介しますね。

① 「イライラしてる!」と気づいたら、その場を離れる

まずは自分の状態に気づくこと。「あ、今すごく余裕なくなってるな」と自覚できたら、それだけで半分成功です。

気づいたら、そのままオハナさんの部屋にいない。
スッとその場を離れる。キッチンでもいい、玄関の外でもいい。

5分だけでも外の空気を吸うと、驚くほど頭が切り替わります。

コンビニでもいい。庭でもいい。車の中でもいい。
介護者は「離れちゃいけない」と思いがちだけど、実は一度離れたほうが、戻った時に優しくなれるんですよね。

② 共感してくれる人に話す(ただし相手は選ぶ!)

イライラした自分を責めないために、誰かに「また当たっちゃった…」と吐き出すこともすごく大切。

でもここで絶対に気をつけたいことがあります。

⚠️ 正論でマウントをとってくる人には話さない!

「親なんだから、もっと優しくしてあげないと。後で後悔するよ?」

……これ、言われたら余計に傷つきますよね。

こういう正論を言いたがる人って、たいてい自分で本格的な介護をしたことがない人です。現場のリアルを知らないからこそ言えるセリフなので、まともに受け止める必要はまったくありません。

話す相手は、アドバイスをしてくる人じゃなくて、ただ「うんうん、そうだよね」「毎日お疲れ様」と聞いてくれる人を選んでください。

③ 大好きな「推し」の力を借りる

笑う門には福来る、じゃないですけど、イライラした気持ちを「笑い」に変えてくれる存在って大きい。

私の場合は、東京ヤクルトスワローズのマスコット・つば九郎。あの自由すぎる振る舞いを見ていると、さっきまでのイライラも「ま、いっか」に変わるから不思議です。

推しは人それぞれ。アイドルでも猫動画でも、お笑いでもいい。
「自分だけの特効薬」を一つ持っておくこと。これ、介護を続けていくうえで意外と大事だと思っています。

認知症介護でイライラしないために私が意識していること

仕事で何百件もの介護家族を見てきたからこそ、「これは効くな」と実感していることが2つあります。

認知症の人と「議論しない」

たとえば、冒頭の夏物の服の話。

👵「これ着る!」
👧「それ夏物でしょ!」

このやり取り、認知症介護では正解を教えるほどケンカになりやすいんですよね。ケアマネとして知っているはずの私でも、自分の親だとつい言ってしまう。

だから最近は、「今年の新作だね」くらいで流す練習をしています。
できない日のほうが多いけど、意識するだけで少しだけ衝突が減りました。

介護日記を3行だけ書く

その日の出来事を、たった3行だけ書く。

📝 今日イライラしたこと
📝 今日笑ったこと
📝 今日できたこと

後から読み返すと、「私、ちゃんと頑張ってるじゃん」って思えるんです。
イライラの記録だけじゃなく、小さな「できた」を見える化することで、自己嫌悪のループから少しだけ抜け出せる。

全部、病気のせいにしていい

「オハナさんが悪いわけじゃない。認知症という病気がそうさせているんだ」

私はそう自分に言い聞かせるようにしています。

正直、何年ケアマネをやっていても、自分の親にはいつまでもしっかりしていてほしい。きっと一生、心のどこかでそう願い続けるんだと思います。

でも、だからこそ、全部病気のせいにしてしまいましょう。
オハナさんを責める代わりに、病気を責める。
そうすることで、少しだけ自分を許せる気がするんです。

ふと子どもの頃を振り返ると、「あの時、お母さんに理不尽に怒られたな〜!」なんて思い出すこと、ありませんか?(笑)
きっと当時のオハナさんも、子育てや仕事で心に余裕がなくて、つい私に当たっていた日があったんだと思います。

「なんだ、オハナさんだって私に当たってたじゃん。
じゃあ今の私だって、お互い様だよね」

もし今日、親にキツく当たってしまった人がいたら

この記事を読んで「私だけじゃない」と思ってもらえたら嬉しいです。

介護をしている私たちは、いつも優しく笑っていられる完璧な人間じゃありません。

疲れる日もあるし、イライラする日もある。
ため息が出る日だってあります。

それでも毎日ご飯を作り、片付けをして、心配して、気にかけている。

それだけで十分、頑張っています。

認知症の親に優しくできない日があっても大丈夫です。
介護でイライラするのは、それだけ毎日向き合っている証拠だから。

だから今日くらいは、自分を責めるのをやめましょう。

そしてまた明日、ぼちぼちやっていけばいい。

私もそうしています。

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