📌 この記事でわかること
- 高齢の親の食事に宅食を使うのは、どんなときか
- 宅食を使っている人がよく言う「飽きちゃう」という悩み
- むせることがある親に、やわらか食は必要か
- ケアマネ21年・栄養士7年の娘が考える、宅食選びのチェックポイント
毎日の親のごはん、正直しんどい日はありませんか。

【🖼 イラスト①:仕事から帰ってくたくたの娘(ここに画像を入れる)】
仕事から帰ってきて、くたくた。それでも親のごはんは待ってくれません。離れて暮らしている親なら、「ちゃんと食べているのかな」と心配になりますよね。
そんなときに頼りになるのが宅食です。でも、いざ探してみると会社がたくさんあって、どれを選べばいいのか迷ってしまいます。
私はケアマネとして21年、栄養士として7年、高齢者の食事を見てきました。そして家では、90歳の母・オハナさんと暮らしながら介護をしています。
ケアマネとして宅食を使う方を支えてきた私が、今度は介護する家族の立場で宅食を選んでみることにしました。この記事では、高齢の親の宅食を選ぶ前に考えておきたいことをお話しします。
宅食を使いたくなるのは、どんなとき?
宅食を使う理由は、家庭によってさまざまです。仕事でも家でも、よく出会うのはこの4つです。
- 家族が、ときどき手を抜きたい
- 一人暮らしの親の食事が心配
- 糖尿病や腎臓病などの治療食を、家で管理するのがむずかしい
- やわらかい食事を家で作るのがむずかしい

家族が、ときどき手を抜きたいとき
わが家がまさにこれです。私が宅食に頼りたいのは、時間がないときと、疲れているとき。
温めて、ポンと出して済ませたい。
毎日ごはんを作るのは、介護をしている家族にとって大きな仕事です。「今日はこれでいいよね」と出せるものが冷凍庫にあるだけで、気持ちがずいぶん楽になります。
正直に言うと、わが家でもパン1個とサラダで済ませてしまう日があります。
たまになら、それでもいいと思っています。でも、それが続くと栄養面でも心配ですし、なんだかオハナさんがかわいそうな気がしてきます。
手は抜きたい。でも、ちゃんと食べさせてあげたい。その間を埋めてくれるのが、私にとっての宅食です。
毎日きちんと作らなくてもいい。ときどき手を抜くことは、介護を続けるために必要なことだと思っています。
一人暮らしの親の食事が心配なとき
ケアマネとして担当している方には、一人暮らしの方や、家族が仕事に出ていて日中は一人で過ごしている方が多くいます。
自分で買い物や料理をするのが難しくなってきた方にとって、宅食は毎日の食事を支える大事なサービスです。
治療食の管理がむずかしいとき
糖尿病や腎臓病などで、塩分やたんぱく質、カロリーに気をつける必要がある方もいます。毎日の献立をその制限に合わせて考えるのは、家族にとっても本人にとっても大変です。
宅食には、こうした治療食のコースを用意しているところもあります。
⚠ 治療食を選ぶときは
医師から食事の指示が出ている場合は、宅食のコースがその内容に合っているかを確認してから選んでください。迷ったら、かかりつけ医や病院の管理栄養士に相談すると安心です。
やわらかい食事を作るのがむずかしいとき
かむ力や飲み込む力が弱くなった親のために、やわらかい食事を毎回手作りするのは、本当に手間がかかります。そんなときにも、宅食のやわらか食は助けになります。
ただ、やわらか食が必要かどうかは、親の状態によって違います。このあと、わが家の話も交えてお伝えしますね。
宅食を使っている人が口をそろえて言うこと
宅食を使っている方から、みなさん口をそろえて聞く言葉があります。
「飽きちゃう」
毎日のことなので、同じ会社の味が続くと、どうしても飽きてしまいます。最初は「おいしいね」と食べていた方も、だんだん箸が進まなくなることがあります。
宅食は、続けられるかどうかがいちばん大事です。選ぶときは、価格や手軽さだけでなく、飽きずに食べ続けられるかも考えておきたいところです。
むせることがある親に、やわらか食は必要?
宅食を探すと、やわらか食やムース食もたくさん出てきます。親がむせることがあると、「やわらか食にしたほうがいいのかな」と迷いますよね。
わが家のオハナさんも、ごはんでむせるので主食はお粥にしています。
ところが、そのオハナさん。エビフライは3本ペロリと食べます。大福も、大好きな醤油煎餅も、しっかり食べちゃいます。好きなものだと集中するようです。

ただ、食べられているように見えても、飲み込みが安全とは限りません。特に大福のようにお餅の入ったものは、のどに詰まりやすい食べ物でもあります。
むせには、いくつかの理由があります。むせるからといって、必ずしも食事全部をやわらか食にするとは限りません。どんな食事が合うかは、飲み込みの状態を確かめたうえで考える必要があります。
一方で、飲み込む機能そのものが落ちていて食べられない場合は危険です。見た目だけではどちらなのか判断がつきにくいので、心配なときは専門職に見てもらいましょう。
⚠ むせが気になったら、嚥下の評価を
医師や看護師、言語聴覚士などの専門職に「飲み込みの評価をしてほしい」と伝えれば、医療機関で評価してもらえます。かかりつけ医やケアマネに相談してみてください。どのくらいの形なら安全に食べられるのかがわかると、宅食も選びやすくなります。
宅食のやわらか食は、本当にやわらかい
介護食には、日本介護食品協議会の「ユニバーサルデザインフード」という規格があり、かむ力や飲み込む力に合わせて「容易にかめる」「歯ぐきでつぶせる」「舌でつぶせる」「かまなくてよい」の4つに分かれています。
宅食の「やわらか食」は、会社や商品によってやわらかさが違います。歯ぐきでつぶせるくらいのものもあり、ものによってはムースのようなやわらかさです。選ぶときは、商品ごとの表示を確認してください。
仕事で多くの方の食事を見てきて、私は今食べられている形を大切にしながら、必要なところから調整していけばいいと考えています。食事の形は、本人の状態や専門職の評価をふまえて考えたいところです。
実際に担当している方の中にも、「ぐちゃぐちゃしたものは食べたくない」と言う方がいます。宅食や市販の介護食には見た目を工夫したものもありますが、やわらかくすると、料理によっては形がくずれて色も悪くなってしまいます。おいしいものって、目でも食べていますよね。
やわらか食を選ぶ場合は、やわらかさの段階を選べるサービスだと、親の状態に合わせやすくなります。ただ、飲み込みやすさはやわらかさだけで決まるわけではありません。むせがある場合は、専門職に評価してもらったうえで選んでください。
わが家の場合:オハナさんの宅食は「普通のおかず」から
オハナさんは、ふだん私と同じおかずを食べています。変えているのは、ごはんをお粥にすることと、麺を少し短く切ってあげることくらいです。
おかずは普通に食べられているので、宅食もまずは普通のおかずから試すことにしました。
宅食のやわらか食は、ムースのようにやわらかいものもあります。今のオハナさんには、少しやわらかすぎるかもしれません。でも、それは本人の気持ちになって食べてみないとわからないことです。やわらか食も実際に食べてみて、確かめたいと思います。
食べられるものまで一律に変えてしまうのではなく、今のオハナさんがおいしく食べられる形を大切にしたい。ただ、むせることがある以上、普通のおかずなら何でも大丈夫というわけではありません。ごはんをお粥にしているように、合わないところは変えながら考えていきます。
ちなみにオハナさんは、お肉が好きではありません。宅食はメニューをおまかせで選べないものも多くあります。お肉が苦手なオハナさんにとって、おまかせの宅食がどのくらい食べやすいのか。ここも実際に試して確かめたいと思います。
本人が食べたい気持ちと、家族が無理なく用意できること。そのどちらかだけでは決められません。その間で、今のオハナさんに合うちょうどいいところを探してみることにしました。
高齢者向け宅食の種類|冷蔵・冷凍・やわらか食の違い
宅食の会社はたくさんありますが、「どう届くか」と「どんな食事か」で分けると、どれが自分の家に合いそうか見えてきます。

届け方① 冷蔵のお弁当を届けてくれるタイプ
その日に食べるお弁当を、配達スタッフが届けてくれるタイプです。担当している方でよく使われている、宅配クック123やワタミの宅食がこのタイプです。
商品に合わせて温めるなど、簡単な準備で食べられるので、一人暮らしの親や、日中一人で過ごす親の食事に向いています。
配達してくれる曜日や受け取り方は、サービスや地域によって違います。親の住んでいる場所に届くか、どう受け取るかを確認してください。
届け方② 冷凍のおかずをまとめて届けてくれるタイプ
冷凍のおかずを、宅配便でまとめて届けてくれるタイプです。ワタミの宅食ダイレクトのように、冷蔵のお弁当とは別に冷凍のサービスを用意している会社もあります。
冷凍庫に入れておけるので、わが家のように「疲れた日だけ使いたい」という家族に向いています。そのぶん、冷凍庫に入るかどうかは注文前に考えておきたいところです。
食事の形 やわらか食や制限食のコース
こちらは届け方ではなく、食事の種類の話です。冷凍の宅食を中心に、やわらか食や、塩分・たんぱく質などに配慮したコースを用意しているところがあります。
たとえばウェルネスダイニングは、やわらか食のやわらかさを3段階から選べます。メディカルフードサービスも、やわらか食や制限食のコースがある会社です。
ここで名前を挙げた宅食は、ランキングではありません。まだ私とオハナさんがすべてを食べてみたわけでもありません。
どの会社が合うかは、価格や送料、配達地域、定期購入の条件まで含めて比べてみないとわかりません。注文する前に、公式サイトで最新の内容を確認してください。各社の比較は、別の記事でくわしくまとめる予定です。
高齢の親の宅食選び、チェックポイント
ここまでの話をまとめると、私が宅食を選ぶときに見ておきたいのはこの3つの視点です。
💰 費用
- 送料を含めた1食あたりの価格と、1か月でいくらかかるか
- お試しや1回だけの注文ができるか
- 定期購入に回数の縛りがないか、変更・解約の締め切りはいつか
🏠 使いやすさ
- 配達してもらえる地域か、冷蔵か冷凍か、どう受け取るか
- 温め方が簡単で、家族が疲れている日や親が一人のときでも用意できるか
🍚 食べやすさ
- ふだん食べている食事の形に近いか
- 本人の好き嫌いに合うか、メニューを選べるか
- メニューの種類が多いか(飽きにくいか)
- 量が多すぎて、残してしまわないか
- 治療食が必要な場合、医師の指示に合うコースがあるか
これから宅食を実際に食べ比べます

担当している方が宅食を使うときは、宅配クック123やワタミの宅食を選ぶことが多いです。
でも、ほかにもその人に合う宅食があるんじゃないか。いくつか知っていれば、飽きたときに別の会社に変えることもできるんじゃないか。ずっとそう思っていました。
そこで今回、オハナさんと一緒に、いくつかの宅食を実際に注文して食べ比べてみることにしました。
届いたときの様子、温めやすさ、味、量、飽きずに続けられそうか。そして何より、オハナさんが何から食べて、何を残したか。栄養士として、ケアマネとして、娘として、正直にレビューしていきます。
実際に食べてみた宅食レビュー
現在、オハナさんと一緒に食べ比べの準備中です。レビューを公開したら、ここに追加していきます。
迷ったら、ひとりで決めずに相談を
親の食事のことは、毎日のことだからこそ悩みますよね。
どの宅食が正解というより、親の今の状態と暮らし、そして用意する家族の生活に合っているかが大切です。
迷ったときは、担当のケアマネに「宅食を使ってみたいんだけど」と、ひとこと伝えてみてください。地域でよく使われている宅食や、親の状態に合いそうなものを一緒に考えてくれます。
ひとりで抱えず、一緒に考えてくれる人を頼ってくださいね。


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